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メルセデスの第3四半期販売、EVの伸び率が2つある理由
10月7日の報道は集計対象が異なります。乗用車とバンを分け、販売の伸び率とEVの構成比を区別する必要があります。

メルセデス・ベンツの第3四半期の乗用車販売は減少する一方、バッテリー電気自動車の販売は増えました。10月7日の報道には52%と61%という2つのEV販売増加率が登場しますが、対象の車種区分が異なります。どちらかを事業全体の数字として使う前に、この違いを確認する必要があります。
まず集計対象の車両を確認
ロイターは、バッテリー電気乗用車とバッテリー電気バンの合計を7万8,100台、前年同期比52%増と報じています。一方、WELTが掲載したdpaの記事では、バッテリー電気乗用車だけで6万8,400台、61%増です。対象が異なるため、同じ母集団に対する2つの推計として置き換えることはできません。
広い集計には、狭い集計が含まない車両区分が加わります。そのため、2つの伸び率は同時に成り立ちます。高い方の数字が低い方を訂正したと解釈すると、この違いが抜け落ちます。台数や割合を引用するときは、車両区分も一緒に示すことが重要です。
伸び率とEVの販売構成比は別
もう一つ注意すべき分母があります。報道された乗用車全体の販売台数は40万7,200台です。バッテリー電気乗用車を乗用車全体で割ると、公表された丸め済み台数に基づく構成比は約16.8%となります。これは同社の当四半期の販売構成であり、前年同期比の伸び率でも、自動車市場全体における同社のシェアでもありません。
伸び率を求めるには、同じ区分を前年同期の同じ区分と比較します。構成比なら、同じ期間と範囲の中で一部を全体と比較します。バッテリー電気乗用車とバッテリー電気バンの合計を乗用車だけの総数で割ると、対象範囲が一致しません。分子が大きくても、その計算が有用になるわけではありません。
地域別の落ち込みも残る
乗用車販売全体は8%減でした。ロイターによると、中国では31%減少し、米国と欧州ではそれぞれ6%、5%増加しました。この四半期では、地域ごとの増加が全体の減少を埋め合わせるには至りませんでした。
EVという区分の急成長と総販売の減少は矛盾しません。事業の小さな部分が伸びても、ほかの部分の落ち込みで全体が減ることはあります。今回の数字はその組み合わせを示しており、すべてのモデル、動力方式、国が同じ動きをしたとは言えません。1四半期だけで全体の減少傾向が終わったとも判断できません。
購入者には分からないこともある
販売台数は売上高や利益ではありません。台数だけでは、販売価格、値引き、生産コスト、利益の状況は分かりません。そのため、この報道を決算発表として扱ったり、EV販売の増加が自動的に収益性を改善した証拠と受け取ったりするべきではありません。
納車の約束でもありません。特定の車を検討する人には、地域の見積もりと、モデル、仕様、引き渡し条件の確認が必要です。世界全体の四半期台数だけでは、その車の在庫の有無は確認できません。ここでの要点は販売の数字を正しく読むことであり、自動車や株式の購入を勧めることではありません。
