ビジネス/テクノロジー · ニュース解説

GM・LG、Spring Hill工場でLMR EV電池を生産へ 500人増員計画

Ultium Cellsはテネシー工場を改修し、リチウム・マンガン・リッチ(LMR)の角形セルを生産する。GMはLFPと同程度のコストでエネルギー密度を33%高める設計目標を示し、改修完了は2028年の予定だ。

アーカイブ資料:ミシガン州GM Brownstown Battery Assembly Plantの外観。工場建物、道路、芝生、標識が見える。
アーカイブ資料写真:2010年10月のミシガン州GM Brownstown Battery Assembly Plant。GMの電池製造史を示す写真で、テネシー州Spring Hill工場や2026年LMR計画の現場写真ではない。 Dwight Burdette / Wikimedia Commons · CC BY 3.0

General MotorsとLG Energy Solutionの合弁会社Ultium Cellsは、テネシー州Spring Hillの電池工場を改修し、将来のGM電気自動車向けにリチウム・マンガン・リッチ(LMR)の角形セルを生産する計画だ。設備改修は2026年後半に始まり、2028年の完了を予定しているが、商業生産の開始日は発表されていない。

GMによると、新しい電池化学はリン酸鉄リチウム(LFP)と同程度のコストでエネルギー密度を33%高めることを目標としている。計画では約1,200人の既存従業員に加えて約500人の雇用を増やす見込みで、電池コストの低減策と米国内製造の拡張を同時に進める。

Spring Hill工場で何が変わるのか

テネシー州の工場はすでにUltiumの電池セルを生産している。9月29日の計画では、GMとLGは角形LMRセルの生産能力を追加し、複数の化学系と形状に対応できる工場として拡張する。

建設・設備改修は2026年後半に始まり、2028年の完了予定だ。Reutersによると、両社はLMRの商業生産開始時期を公表していないため、2028年は改修完了の目標であり、最初の量産セルが出る確定日ではない。

GMがLMR、LFP、高ニッケルを使い分ける理由

GMはLMRを、低コストのLFP計画と、同社が最高航続距離向けとする高ニッケル電池の間に位置付けている。LMRの設計目標は、LFPと同程度のコストで33%高いエネルギー密度を実現することだ。

電池コストとエネルギー密度は車両価格と実用航続距離の両方に影響する。今回の発表は、Spring Hill製LMRセルを採用する具体的な将来車種を示していないため、特定のChevrolet、GMC、Cadillacに結び付けるのはまだ早い。

生産日程より明確なのは雇用計画

GMによると、Spring Hillの拡張では、現在の約1,200人の従業員に加えて約500人の新規雇用を生み出す見込みだ。

500人は予測であり、採用済み人数ではない。33%というエネルギー密度の優位性も会社の設計目標で、改修後のテネシー生産ラインによる独立量産試験の結果ではない。工場転換が進む間は、どちらも公表された目標として読む必要がある。

アーカイブ資料:モントリオール国際自動車ショーで展示された赤い2026 Chevrolet Silverado EV。
アーカイブ資料写真:2026年1月のモントリオール国際自動車ショーに展示された2026 Chevrolet Silverado EV。現在のGM EVの参考写真で、この車両が今回発表されたSpring Hill製LMRセルを使用していることを示すものではない。 Bull-Doser / Wikimedia Commons